スローライフって素敵ですよね。
何気なく視聴した「パンとスープとネコ日和」というドラマをきっかけに、おひとり様のスローライフを描いたドラマ・映画にどハマりしました。
窮屈な生活から解放されて自由さを手に入れるストーリーは、自分では容易に実現出来ないだけに、視聴後の後味が清々しいです。
そこで、この記事では私がハマったおひとり様のスローライフを描いたオススメ作品をまとめます。

お疲れ女子の共感必至!
おひとり様のスローライフを描いたオススメ作品5選
かもめ食堂
スローライフ映画のパイオニアというべき作品。
北欧ヘルシンキを舞台に、小林聡美演じる日本人女性がおにぎり食堂を切り盛りするストーリーです。
序盤、見慣れぬ日本人が開いた食堂はヘルシンキの人々に敬遠され、店には客が訪れない日々が続きます。そんな状況でも焦りもせず淡々と自分らしく生きる主人公の姿が観ていて気持ちがいい映画です。
「やりたくない事はやらないだけ。」
好きに生きていて羨ましい、と言われた主人公が返したこの台詞が印象的。
人とは違う生き方は他人からみたら奇異に見えますが、自由に生きるのは悪い事ではないと思わせてくれる素敵な映画でした。

自分らしく生きていく事に疲れたら見て欲しい。ラストシーンはあのアニメを彷彿とさせるかも…
パンとスープとネコ日和
出版社に勤める主人公が、異動命令に納得できず会社を辞め食堂を開くところから物語が始まります。店に訪れる客の人間模様や飼い猫との生活を描いた作品です。
食堂で提供するのはパンとスープだけ。「珈琲もないの?」。周囲からは理解されない声も。
反発にめげずに、自分がやりたいと思った事を形にしていく主人公の信念を貫く姿に勇気づけられる作品です。
ちなみに主人公を演じるのは小林聡美さん。先ほど紹介した「かもめ食堂」ではおにぎりを握っていましたが、この作品ではパンを焼いています。この方は飄々と自由に生きる女性像が似合いますね。

この作品でスローライフ系にハマりました。会社勤めに疲れた心に染みわたります。
リトル・フォレスト 夏・秋/冬・春
都会の生活に馴染めなかった主人公が、スーパーもコンビニもない山間の古い家で自給自足の生活をする物語です。
米も野菜も自分で育てて、夏は甘酒を作り、冬は大根を軒に干す。いわゆる「丁寧な暮らし」を絵に描いたような、さらに言えば「もう一歩先をいった暮らし」を描いたような作品です。
作中では様々な料理と、その調理工程が丁寧に描かれていてます。例えば山で拾った栗は渋皮煮に、森でとれたグミは煮詰めてジャムに。田舎暮らしの知恵がこれでもかという程出てきて驚きます。
大量消費のモノに囲まれ日々を暮らす自分にとっては、絶対にマネはできないと分かっていても、大自然の中で日々の暮らしを丁寧に生きる生活に憧れてしまいます。

都会の暮らしに疲れた人に見て欲しい!映画を見た後は自分を丁寧に扱いたくなります。
日々是好日
仕事も恋愛も上手くいかない不器用な主人公が茶道を通して成長してゆく物語。
「お茶はまず形から、後から心がはいるもの。」
茶道の先生は作法を概念ではなくルールから教え込みます。形から入るというのはなかなか窮屈で堅苦しい印象をいだきますが、振る舞いを身につけることで心が成長するということかと思いました。
タイトルの「日々是好日(ひびこれこうじつ)」、意味は「今日はいい日」。
言葉の意味だけ聞くと何ともチープな印象なのですが、主人公が時間をかけて、また悲しい経験を経てこの言葉を理解した瞬間、季節の移ろいを感じながら何気ない毎日を過ごすことは幸せなことだと自分自身も気づくことができます。
退屈だと思っていた変化のない毎日こそ幸福だと感じられる作品でした!

黒木華さん、樹木希林さんのリアリティが凄い。主人公の心の移ろいを追体験できます!
WOOD JOB!神去なあなあ日常
「”おひとりさま”のスローライフ」とは少し異なりますが…、
受験に失敗した主人公が、現実逃避のすえに林業研修で山間の田舎に移住。ナヨナヨした頼りない若者が、逞しく成長する様子が描かれています。
印象的なのは主人公が川でおにぎりをお供えするシーン。山の生活に馴染めない若者が自然と山の神様の存在を受け入れている様子がとても美しく描かれていています。自然と共存し心に余裕を持つことが豊かな生活なのだと感じることが出来ます。
全体的にコミカルで思わず爆笑してしまうような映画なのですが、ノスタルジックでジブリ映画を見ているような感覚も。とにかく楽しい映画でした。

映画を見た後の爽快感がスゴイ!
そもそもスローライフとは何なのか?
スローライフって定義が曖昧で良くわからない…。
私はそもそもスローライフというものを、田舎に移住したり玄米や野菜中心の生活をすることだと思っていました…。

ちょっと違うのかも…。
映画からスローライフに興味を持ち、作品を通してスローライフとはどんな場所であっても、心に余裕を持って「自分の個性」を大切にしながら毎日を暮らす事なのだと私なりに解釈しました。
スローライフ映画は何故癒されるのか?
私は生まれも育ちも通学も勤務地も首都圏近郊。大自然に囲まれる生活に多大なる憧れがあります。
そして生活は極めてだらしなく面倒くさがりの怠け者。コンビニ弁当・ファストフードは当たり前。

まさに丁寧な暮らしとは無縁の生活…
仕事にも生活にも困らない恵まれた状況ですが、時々思うのです。

なんか虚しい…。
大量のタスクを片付けて大量生産のモノに囲まれて、自分が大切にされていない感じ。独身だと尚更そんな気持ちが強くなります。
今の私は仕事を辞めてやりたい事を選択できるほどのスキルも勇気もありません。
スローライフ系映画は時間に追われ周囲の目を気にしながら生きている自分に代わりに、自分を大切に過ごす追体験をさせてくれる存在です。
おわりにかえて
こうやって文章にまとめてみると、自分の現実逃避願望の強さに気づかされます…(笑)
憧れがあっても様々な事情を抱えながらスローライフを実現するのは難しいもの。映画からもらった教訓を活かして少しずつでも「自分を大切にする生活」を心掛けたいな~と思いました。