低音障害型感音性難聴という病気を知っていますか?私は30代中盤でこの病気に罹りました。
低い音域が聞こえなくなる耳の病気で、突発性難聴と同じようにある日突然症状があらわれます。今は完治していますが、今でも自分史上上位に食い込む程度には恐怖を感じていました。
同じ症状に苦しむ方の支えになればと思い自分の体験を記事にします。
はじめに|耳に異常を感じたら即病院へ
体験談を語る前に、もし耳に異常を感じつつまだ病院に行っていなかったら今すぐ通院してください。難聴は症状が現れてから如何に早く治療を始められるかが完治のポイントと言います。
「仕事があるから」なんて後回しにしがちですが、聴力を失ってしまえばその仕事が続けられる保障もなくなります。
難聴の自覚症状
右耳から低音の耳鳴りがする
最初に感じた異変は耳鳴り。
キーンという高音の耳鳴りは普段からよくあったのですが、この時は「ボー」とか「ゴー」という低音の耳鳴りを感じました。
耳鳴りは普段からよくある症状だったのでさほど気にせず、この時は放置してしまいました。
次つぎと耳鳴り以外の症状も…
低音の耳鳴りが改善しない中、明らかに普段とは異なる症状が次々と現れてきました。
- 音程が正しく聞き取れない
- 耳に閉塞感を感じる
- 音が頭の中で響く
❶の音程は、テレビから聞こえてくる音楽が常に不協和音で聞こえるような状態です。知っている音楽も明らかに違う音程で聞こえました。
❷の閉塞感は物理的に耳に何かが詰まっているような状態です。
❸の響きは、人の声が筒を通して聞こえるような違和感がありました。ボイスチェンジャーのような聞こえ方になり常にボワンボワンと響いて聞こえました。
【低音障害型感音性難聴】通院から診断まで
地元のクリニックと大学病院を受診
まずは地元のクリニックへ赴き診察を受けました。
そこでは「突発性難聴」と診断されましたが、緩やかな治療方針の提案に納得が行かず、後日、自主的に大学病院にセカンドオピニオンに行きました。
大学病院は紹介なしなので初回診察料がかなりかかり掛かってしまいましたが、結果的に納得いく治療が出来たので良かったです。
検査内容と診断について
検査は小さなブースの中でヘッドホンをして、どこまでの音域・音量を聞き取れるかで聴力を測ります。
必死に音を拾おうとすればするほど、自分の呼吸や心臓の音が気になってしまう…
↑が検査結果です。
上の画像では左側(低音の周波)のレベルが落ちています。下の画像が治療後の結果で、聴力のレベルがしっかり戻っています。
治療方針の提案
私は以下の2点を理由に、ステロイドの量を多めにしてやや強めの投薬治療を提案されました。
- 片耳難聴なので聴力を失うと影響が大きい
- メニエールの既往歴がある
私が大学病院を受診しなおした理由でもありますが、実は私は片耳難聴で片側しか耳が聞こえません。今回症状が出たのは聞こえるほうの耳だったので、生活難もありどうしても急いで治さなければいけない事情がありました。
私の事情を鑑みて治療方針を提案してくれたお医者さんには感謝しかありません。
また、症状が治まるまでは以下を避けるようにと指示されました。
この耳では飲む気も起らないのでアルコールの禁止は問題ありませんでした。ただ、コーヒーは普段からよく飲んでいたので少し辛かったです。ノンカフェインのお茶を選ぶなどして工夫をしました。
副作用について
副作用はしっかり出まして処方薬の服用期間中は顔がパンパンに膨らみました。
ステロイド剤による症状で、ムーンフェイスと呼ばれるそうです。
【低音障害型感音性難聴】治るまでにやったこと
大前提ですが、自主的に何か行う場合は医師に相談しながらやりましょう!
耳の閉塞感には耳栓をする
閉塞感がひどい時は耳栓をすると少し楽になった気分がしました。
柔らかく耳に負担が無いものとケースが付いているものが便利です。
睡眠の質を上げる
質のよい睡眠がとれるように、睡眠前にはリラックスしたり身体を温めるようにしました。
冷えの予防には専用の靴下や、ホットアイマスクは目の疲れも取れてよかったです。
鍼灸治療に行く
医師と相談のうえで鍼灸治療にも行きました。
効果の程は良く分かりませんが耳鳴りでストレスや頭痛がひどかったのですが、少し楽になった気分はしました。
おわりに|耳に異常を感じたらとにかく病院へ
冒頭にも記載してますが、耳の異変はすぐに病院に行く事が肝心です。
私が医師から言われた言葉は、「この病気は不安になりすぎるのも良くない、リラックスして過ごして」でした。
今不安を抱えている方がいたら、自分の経験がお役にたてば嬉しいです。